こんにちは、テコです。
スチレン用のりってご存じですか?スチレンボードの接着剤です。建築模型を製作する職人にとってはなくてはならないものでもあります。そのスチのり(通称)を以前販売メーカー別に比較したことがありました。プラス、100円ショップにある接着剤でも代用可能?木工用ボンドとの違いは?についてもご紹介します。
スチレン用のりとは
スチレンボードは紙でスチレンを挟んだ板です。会社でも使われることがあるかもしれませんね。似た商品にスチレンペーパーというものがあります。スチレンペーパーは紙で挟まれていないタイプの板です。ハレパネとかミラパネという商品もあります。スチレンボードにのりが付いているタイプのスチレンボードです。ハレパネとかミラパネはプレゼンボードとして良く使う方も多いかもしれません。
そして、スチレン用のりとは、スチレンボードを付ける接着剤です。スチレンボンドとかいろんな名称がありますが、主なモノが以下の4社です。アイキャッチ画像の順番に並べてみました。
4社を比較してみた
実をいうと、商品を並べてみるとわかるのですが、左の2本は成分がほぼ同じ。右の2本はやはりほぼ同じ成分なんです。容器と中身がほぼ同じってことは製造メーカーまたは工場が同じ可能性もありそうです。
実際に使ってみると、4本にほどんど違いはありません。やや右のスチのりが固い感じですが、大して気になる差ではありません。
成分は左から
- スチレンボンド(レモン画翠):酢酸ビニル樹脂、メタノール(比率は問い合わせるも不明)
- スチロールのり(タケダ):酢酸ビニル樹、メタノール(比率は問い合わせるも不明)
- スチロールボンド(ミツワ):酢酸ビニル樹脂(43%)、有機溶剤(57%エタノール、アセトン)
- スチのり(光栄堂):酢酸ビニル樹脂(48%)、有機溶剤(52%エタノール、アセトン)
というようにほぼ同じで、違いと言えばエタノールかメタノールかくらいです。要するに、「酢酸ビニル樹脂とアルコールが半々くらい」で構成されている接着剤がスチレン用のりとして使わていることが分かります。
100均商品もチェック
100円ショップには接着剤が豊富に揃っています。先ほど紹介した成分をもとに代用できるモノがないか探してみると、上の写真の「発泡スチロール用接着剤(DAISO)」がほぼ同じ成分構成でしたので購入して使ってみました。その使い勝手は動画にしています。
一緒にボンドの成分も紹介しておくと、
- 酢酸ビニル樹脂(41%)、水(59%)
です。木工用ボンドはアルコールが水になっただけなんです。100円ショップでは下の写真のように木工用ボンドもありますし、学校の工作用としても売られています。
おまけ
ここまでスチレン用のりの説明をしてきました。実は、建築模型屋さんはスチレン用のり派と木工用ボンド派に分かれます。テコはずっとスチレン用のり派なんですが、この違いはほとんど好みだと思います。作業しやすいと思ったほうを選んで良いでしょう。
ちなみに、木工用ボンドがはみ出して汚れてしまった時がちょっと困ります。きれいに拭き取れないんですよね。それに対して、スチのりはエタノールできれいに拭き取ることもできるし、エタノールを混ぜて柔らかくすれば使い勝手も良くすることができるので便利なんです。なのでエタノールで拭き取れるしスチのりを柔らかくできるスチレン用のりがオススメです。
最後に、エタノール(無水)はお近くの薬局でも購入できます。できればスプレーのほうが使い勝手良いかな。