【通信講座】建築模型士を目指す主婦が感じる物足りなさ3つとその解決法

テコです。質問を頂きましたので、テコなりの回答をさせて頂きたいと思います。

質問の内容

「主婦です。建築模型士の通信講座を受講中です。でも何か物足りなさを感じています。アドバイスいただければ嬉しいです。」ということです。

https://mokeruto.jp/movie/20200930/
模型職人テコ自身の声でも動画で説明しています

前置き:とても大変です

まず結論からお話すると、副業で建築模型士って大変です。

副業で稼げるとか稼げないとかっていう話をよく聞きます。建築模型に関して言うと、稼げない方に分類されます。なぜなら、決まりきった相場がなく、ご自身の力量にかかってくるからです。なので、ここから先のお話はそれでも興味がある方に読んで頂けたらと思います。

新築住宅の白模型だったり色模型だったりで3万円から6万円とか、マンション模型だと8万円から12万円とか、そのくらい儲かると書かれてます。けど、それはあまりに大雑把すぎる説明です。製作にかかった時間で割った時の時給を知るときっと愕然とするのが大半です。時給1,000円なんて切って当たり前です。この金額を上げるにはその後のご自身の成長度合いにかかっているわけです。

通信講座だけでは働けない

そもそも、価格の設定なんて通信講座の中ではたいして教えてくれないと思うんです。そこからしてまず難しいし、実は建築模型士っていう資格には大して効力がないことにも問題があるんです。通信講座を主催している企業の単なる認定資格ですからね。建築事務所さんに建築模型士ですって言ったところで「何それ?そんな資格あるんだ・・・」ということで雇う基準にはまずなりません。

それに、価格設定よりもさらに大事なのが集客。お客さんを見つけることができないと受注、売上には結びつきません。サンプルを持って地元の工務店さんや設計事務所を訪問したり、サイトを立ち上げてSNSで宣伝したり。それら集客についても建築模型の通信講座内では教えてくれません。受講している方々は卒業後、途方に暮れることになるんですね。ちなみに、「斡旋(お仕事紹介)します」という謳い文句で本当にお仕事をもらえた受講生さんはほとんどいないと思われます。現に、資格を取得したのに半年経っても音沙汰なしだった相談者しか知りません。

なのにママ模型職人は誕生した

そんな中、通信講座を受講せずに模型職人になられた主婦の方がいらっしゃいます。今はもうないYoutubeチャンネル「建築模型の作り方whiteteco」の動画のだけでです。わかっているだけでも5人以上は。第一号になられた方は九州の方なのでお会いすることもなく、最終的には一人で受注までしてっていう積極的な良例があります。なので、建築模型職人を目指すことに反対はしません。

なぜなれたのか?

それは好きだから

大きな稼ぎにはならないけれども、「好きだったものづくりをやりたい」とか、「やっぱり建築の世界に戻りたい」とか、「自分のスキルを活かした仕事をしたい」という想いが強ければドンドンやってもらいたいなって思ってます。そして、地域の街づくり、住環境改善に貢献して欲しいなって思っています。

物足りなさを感じる理由

受講生の方々の相談を頂いて、物足りなさを感じる3つの理由が存在すると感じています。もし建築模型を学びたいと思ったら、その3つを克服できるコンテンツを選ぶ必要があります。

実践型ではない

まず一つ目が、通信講座は実践型ではないことです。大手通信講座の中で2つの教材を見る機会がありました。基礎を覚えるにはとても良いのかもしれませんが、残念ながら応用力は備わらない内容と言わざるを得ません。全く実践型じゃないなっていう風に感じたんです。CAD(図面ソフト)で描く建築図面はすべて同じ仕上がりにはなりません。パソコンで描いても会社ごとの異なるルールで描かれ、一つ一つ違った仕上がりになります。その違いに対応できず通信講座の卒業生がもがく姿を浮かべてしまいます。

集客が学べない

2つ目は、集客の勉強がどこにもないということ。集客とは、とっても大雑把にいうと「お客さんを集める力」です。物を売る力、人を集める力を備え、商品をどうやって届けるのかっていう流れが理解できている必要があります。模型を求める人達にアプローチしていく方法が通信講座の中には全くないんです。

仲間がいない

3つ目が、助け合う仲間がいないということ。まったく初めての方が建築模型の通信講座を受講して得た知識をどうやって向上させるか。最悪でも維持していけるかということに対する解答が通信講座にはありません。

だいたいが半年ぐらいでサポート終了になってしまうケースがほとんどです。質問や疑問に答えてくれるサポートが期間を過ぎると使えなくなるんです。頼れる人がいない、聞ける人がいないっていう状況は、さらに心細かったり不安だったりとマイナス要因に結びついてしまいます。わからないことが出たら全て自分で解決していかななければならない。となるとやはり仲間が欲しくなるものです。

まとめ:解決法

これら3つを考えた時、最終的にまとめると以下のことが役に立ちます。

動画を上手く活用する

当サイトの動画は通信講座の学習の補足としてお使いください。会員登録(無料)と住人登録(有料)がありますので用途に合わせて上手く利用して頂けたら嬉しいです。もちろん、Youtubeで建築模型の作り方を紹介する動画はまだ沢山あります。それらも大いに活用されると良いですね。

住人になってみる

”妄想アパートメント「もけると」は建築模型つながりで住人同士が助け合うコミュニティを運営しています。「有料(お家賃110円/月)ですが、もしご興味がありとても意義のあるものだと感じましたら、ぜひ住人(メンバー)になってみてください。作り方より大切なものを住人たちと一緒に作り上げていくようなところです。助け合う仲間を作るのには良いところです。

ということで、今回は主婦の方から頂いた通信講座で感じる物足りなさに対するお返事をしてみました。最後までありがとうございました。

住宅白模型職人teco

住宅白模型を製作する職人です。
建築模型つながりのコミュニティを形成し「新もけると談話室」でイベント企画・限定動画の公開・チャットなどをしています。

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